昼にラーメンが食べたくなって、某所にある「製麺所直販所」に赴く。口コミ情報が広がったためか、昼前から若者たちで大賑わい。テニスの合宿に来ている大学生みたいで、みんな若くて、その食べること食べること。大盛りは言うに及ばず、さらに替え玉とか、各種のトッピングとか、半炒飯とか、いろいろ付加価値を付けて、壮大に召し上がってました。若いっていいですね。でも、気になったこと二つ。一つは栄養の偏り。必須アミノ酸が足りていない。マクドの方がよほど合理的だと思うのですが、カロリーだけのラーメンを食べて筋肉が付くのかしら。もうひとつはお勘定。勘定を払っているのを見ると、足していくと結構な金額になっている。そんなにお小遣いを貰っているわけでもないだろうに、大丈夫かな。
いろいろ考えてみると、これこそが、現代ニッポンにおける弱者への経済的搾取システムの象徴的な光景だなと思った。食い物の値段が異常に高いのである。金持ちや高齢者は食い物にそんなにお金をかけないので、被害が相対的に少ないのだが、高い食品価格は低所得者層や食べ盛りのこどもを持つ子育て家計を直撃している。それは「隠れた消費税」として機能し、食べ盛りの若者たちから農村地主資本家への所得移転をもたらしている(この国際価格との差額(マークアップ分)は農村地主資本家に配分されることとなっている。小麦の場合、麦等輸入納付金などで)。
日本のエンゲル係数は米国の二倍にも達する。食い物に限って言えば100%の消費税を掛けられているに等しいと言える。消費税を上げる上げないの議論が選挙を前にして姦しいが、現実にいま存在するこの高率の「隠れた消費税」については誰も議論しない。おかしなことである。
国産の食い物が高いことは、高所得者や高齢者にとっては所詮どうでもいいことで、全般的に消費税率が上がるより、低所得者層を狙い打ちする「隠れた消費税」の方が都合がいい(それにものの分かった人たちは輸入食品を選んで買うことである程度被害を食い止めることが出来る)。でも、弱者が被害者となっているこのようなひどい現実に目をつぶるのはあまりにエゴイスティックな態度だろう。おいらは義憤を感じる。
それにしても、日本共産党までが農村の味方をして、都市低所得者層の不利益になる農業政策を主張しているのは全く理解が出来ない。しょせん「票のためには良心までも売る」輩だ。背景には「一票格差」問題がある。
4 件のコメント:
ほぼすべての政党がどうやってバラまくかを主張しているだけの次の選挙は意味がないので、メインは最高裁判所裁判官国民審査です。一人一票を実現させるという、とても先進国でやる運動とは思えない情けないところからスタートです。
具体的には、こいつらを首にすることですね:
蒼穹私塾 - 塾長日記: "2007年に合憲との判断を下した最高裁裁判官の内、今回国民審査の対象となるのは、次の二人。
那須弘平 裁判官
涌井紀夫 裁判官
この二人に不信任を突きつけることによって、司法界全体のこの問題に対する見方を変えさせようと言う遠大な運動です。"
これはメモしておかないといけない。
そのブログで紹介されている、日経の記事のコメント欄を見て泣けてきました。記事自体はすばらしいですが。地方の格差が広がる、とか、一票の格差が嫌なら都会から地方に引っ越せとか・・・。あーあ。
今のニッポンは、大衆の間で一種の「集団ヒステリー」みたいな感情が広がっている。みんな言うことは金太郎飴みたいに同じことばかり。これが時代の「空気」。
でもこんな集団ヒステリーは、時間が経つと急に醒めるもの。江戸時代の「ええじゃないか」集団ヒステリー現象も急に消えてしまった。
来年にはニッポンのGDPは中国に抜かれる。ニッポン人も水をぶっかけられた気持ちでいろいろ冷静に考えることがあるだろう。それがきっかけになって「環境にやさしい」とか「みんな一緒に清く貧しく」とか「地産地消」とか「高くてもいいから食の安全」とかの集団ヒステリー現象も消えることを期待してます。
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